コンテンツまでスキップ

リスティング広告出稿先の決め方

リスティング広告は顧客を絞った販売促進が可能ですが、効果を最大化するには出稿先を把握しターゲットや商品・サービスに応じて選定する必要があります。本記事では出稿可能な検索エンジンとその違いに着目した選定基準などをご紹介します。

 

リスティング広告を掲載できる媒体

 

リスティング広告とは

リスティング広告とは、「検索連動型広告」とも呼ばれ、WEBページの画面上に表示されるテキストや画像を含む広告の総称です。

ユーザー自身が検索エンジンでキーワードを入力し、その検索キーワードの検索結果に応じて広告が表示されるため、ユーザーの求める情報が的確に届きます。そのため、高い効果が期待できると言われています。

日本ではGoogle広告とYahoo!広告がリスティング広告の2大媒体と言われています。

また、リスティング広告は別名PPC(Pay Per Click)広告とも呼ばれ、広告がクリックされた場合に費用が発生するのが特徴です。

リスティング広告を利用したことがない方にとっては、なんだか難しい印象を受けてしまいがちですが、決してそうではありません。スピーディー且つ簡単に出稿できる理由から、WEB広告を初めて利用する方にもリスティング広告はおすすめです。

 

日本における検索エンジンシェア率

StatCounter Global Statsの調査によると、2021年の日本国内の検索エンジンシェア率はPCの場合、Google が 77%、Yahoo! が 14%、Bing が 8%。スマートフォンの場合、Google が 75%、Yahoo! が 25%となっています。

検索エンジンのシェア率だけを見ると広告の出稿をGoogle広告にしがちです。

しかし、販売したい商品やサービスによってはYahoo!広告のほうが良い成果が出る場合もあるため、Google広告とYahoo!広告の両方を抑える必要があります。

どちらの媒体が合っているか、それぞれを同時に出稿して成果を比較検証するのも一つの手です。

出典:StatCounter Global Stats 「Desktop Search Engine Market Share Japan 」 

https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/desktop/japan/#monthly-202007-202107

 

Google広告とYahoo!広告の違い

ここではGoogle広告とYahoo!広告に出稿した場合、おもにどのような違いがあるかをご説明します。

 

入稿規定

まず、Google広告とYahoo!広告では、広告文に使用できる記号に違いがあります。

例えば、Google広告では「」(鉤括弧)が使えますが、Yahoo!広告では「」がタイトル、説明文、主体者表記でそれぞれ1セットのみ使用できます。

一方、Yahoo!広告では!(感嘆符)が使えますがGoogleでは広告見出しでの!(感嘆符)が使用できません。

なお、広告文については、以前はGoogle広告とYahoo!広告で文字数の制限に違いがありましたが、Yahoo!広告が2020年8月にアップデートを実施したことによって、Google広告とYahoo!広告の広告文の文字数は同一となりました。

 

掲載先

広告の掲載先は検索連動型広告とコンテンツ連動型広告で異なり、広告のターゲット設定、ターゲットとするユーザー、広告の種類に応じてウェブ上のさまざまな箇所に掲載が可能です。

ただし、同じ広告でも広告媒体によって掲載先が異なるため、注意が必要です。

検索連動型広告は、Google広告ならGoogleの検索結果に表示され、Yahoo!広告ならYahoo!の検索結果などに表示されます。

一方、コンテンツ連動型広告は、Google広告ならYouTubeに広告が出稿できるほか、Yahoo!広告なら大手新聞社のウェブサイトやプロバイダ系のポータルサイトに出稿することができます。

<2社の検索連動型広告のパートナーサイト(掲載先)一例>

テーブル

自動的に生成された説明

広告表示オプション

「広告表示オプション」とは、広告文の下に電話番号やリンク、住所などの追加情報を表示させる機能です。

このオプションにもGoogle広告とYahoo!広告で違いがあります。

リスティング広告の場合、Google広告では11個、Yahoo!広告では4個のオプションが選択できます。選択できるオプションはそれぞれ以下の通りです。

テーブル

自動的に生成された説明

ユーザーの違い

広告のターゲットがどのような人たちなのかによっても媒体の選び方が変わってきます。

例えば、10代や20代といったスマホを利用する機会が多い若年層ではGoogleの利用が多くなっていますが、パソコンを利用する機会の多い40代~50代の世代はYahoo!の利用が多くなっています。

このようにユーザーに応じて媒体を使い分け、それぞれの媒体の特徴とユーザーをマッチさせることも重要です。

また、リスティング広告には、広告出稿先のターゲットを選定する機能がありますがGoogle 広告とYahoo!広告ではターゲティングの設定内容が異なります。

例えば、Google広告では「子持ちかそうでないか」を設定できるのに対し、Yahoo!広告では選択項目がありません。

そのほか、地域設定においてGoogleのみ都道府県単位、市町村単位に加え「半径」まで指定できます。

 

連携サービス

リスティング広告をWebマーケティング戦略の一環として本格的に行うとなると、色々な連携サービスを使いながらより詳細な分析を実施する場面が増えます。

特に、アクセス解析ツールやタグのマネージメントツールは使う機会が多くなりますが、Google広告とYahoo!広告ではこの辺りの事情が少し異なります。

Google広告の場合、アクセス解析ツールとしてGoogle Analytics、タグの管理としてGoogle Tag Managerが使用可能です。

一方、Yahoo!広告の場合、現在は独自の本格的なアクセス解析ツールは提供しておらず、一般的にはGoogle Analyticsを始めとする外部サービスが使われています。

Google広告の場合、前記のアクセス解析ツールやタグのマネージメントツールが自社サービス同士であるため連携がスムーズですが、Yahoo!広告の場合、設定にやや手間がかかってしまうのが難点と言えます。

 

使い分けのポイント

Google、Yahoo!それぞれの媒体の特徴を知り、違いに応じて使い分けるのは効果を最大化するために重要なことです。ここでは使い分けの際に特に気をつけたいポイントをご紹介します。

例えばGoogle広告には、設定した目標に応じて自動で入札価格を調整する、自動入札機能があります。特に、コンバージョンに基づいて入札価格を調整する「スマート自動入札」は機械学習の力を使うことで獲得効率が良くなるため、おすすめの機能の一つです。

一方、Yahoo!広告においては、日本最大級のポータルサイトであるYahoo! に広告を掲載できる点が大きなメリットと言えます。

Yahoo!を経由してサイトを見る機会が多く、サイトに訪れたことのあるユーザーに対して広告を配信するリターゲティング広告との相性が良いのも特徴です。

以上のことから、GoogleとYahoo!ではそれぞれ使っているユーザー層が異なるため、商品やサービスによってマッチする媒体が異なることを考慮した運用が大切です。

最初から決めつけてGoogle広告だけに入稿するのではなく、可能であれば両媒体に出稿し、得られたデータによる予算の柔軟な配分をおすすめします。

 

正しい知識とノウハウを活用し、効果的な運用を

リスティング広告は出稿して終わりではなく、運用が必要な広告です。良い点は磨き、悪い点は分析して改善していくという作業が必要になります。

Google広告とYahoo!広告はどちらも基本的な使い方や規定などは類似しているため、初心者の方でも一度覚えてしまえば難なく双方を同時に使いこなせるようになります。

ターゲットユーザーに応じて媒体を選び、正しい知識とノウハウを活用し、効果的な運用を行うようにしましょう。

これからリスティング広告の出稿をご検討される方は、ぜひ今回の内容を参考にしてみてください。