SEO対策にはホワイトハットとブラックハットの2種類が存在します。...
SEO対策で重要なEATを解説!
現在、コンテンツSEOにおいて、EATを意識したページ作成が最も有効と言われています。EATとはGoogleがコンテンツの質を評価するうえで重視している専門性、信頼性、権威性の3つの基準です。本記事ではEATが重視されるようになった背景や、EATを高める具体的な対策について解説していきます。
■EATとは?
EATとはExpertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字をとったGoogleの造語です。EATは「良質なコンテンツ」の基準としてGoogleの検索品質評価ガイドラインの中で示されています。
ここでは、検索順位に大きな影響を及ぼすEATの各項目について説明していきます。
専門性(Expertise)
専門性とは特定の分野について精通しており、資格や日常の経験に裏付けられた知識や知見をユーザーの役に立つコンテンツとして公開しているかどうかを意味する指標です。
複数のテーマを扱っているWebサイトよりも、一つの内容に絞って展開しているページの方が専門性は高いと見なされます。
「深く狭く」掘り下げているコンテンツは多様化しているユーザーの悩みに応えられる可能性が高く、Googleからの評価も向上します。
権威性(Authoritativeness)
権威性とは発信者に知名度やブランド力があり、他者から信頼を置かれるサイトになっているかどうかを表す指標です。
例えば特定のビジネス分野で大きな成功を収めている、国家資格を持っている、本を出版している、などが権威性を高める要素になります。
専門家として世間から認知される必要があるため、一過性の内容では権威性を担保できません。長期的な視点を持ち、実績と信頼の積み重ねが大切です。
信頼性(Trustworthiness)
信頼性とはWebサイトの情報やサービスに嘘偽りがなく、安心してユーザーが利用できるかどうかを示す指標です。
Webサイトが信頼できるかが重要となるため、ページ作成者や運営元企業が明示されていると評価が高くなります。
ウェブ上における評判も加味されるため、信頼性を高める前提として専門性や権威性を高めておく必要があります。
■EATが重視される理由
Googleは、利用ユーザーの増加が広告収益の増加につながるビジネスモデルを採用しているため、常にユーザーの利便性を追求しています。ユーザーファーストの姿勢は「Googleが掲げる10の事実」を見ても明らかです。
以前は検索エンジンの隙をついたSEO対策として「ブラックハットSEO」が横行していました。ブラックハットSEOでは対価を払い外部サイトから自社のサイトへのリンクを貼る行為や、文脈と関係なくキーワードを詰め込むといった手法を取るため、低品質のコンテンツが量産されるという問題が生じます。
Googleは付加価値の低いコンテンツを減らすためにアルゴリズムの改善とアップデートを繰り返し、現在では上辺だけのSEO対策は通用しなくなりました。
ユーザービリティを追求する限り、良質なコンテンツの基準となるEATの概念はますます重要となることが予想できます。
■YMYL領域のページ品質には特に注意が必要
EATが重要視されているジャンルとして、「YMYL」と呼ばれる領域のページ作成時には特に注意が必要です。
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略で、主にお金・健康・安全・法律といったジャンルがあてはまります。
YMYLにあてはまる情報は人々の生活に大きく関わるため、もし仮に嘘の情報や誤った情報を受け取ってしまうと、ユーザーの生活に重大な影響を及ぼす可能性があります。
効能が実証されていないサプリメントを飲み健康被害が発生した、実体のない金融商品に投資し詐欺でお金を失った、などがその例です。
現在GoogleはYMYLのジャンルにおいて、EATの基準に厳しく評価を行っているため求める水準に達していなければ検索結果の上位表示が難しくなっています。
過去には医療や健康分野に関するコンテンツを大量発信していたサイトで、裏付けのない記事が多く見つかり社会問題となった事例がありました。問題が起きて以降、YMYL分野でEATを重視する傾向は強まっています。
またYMYLで定義されるジャンルが幅広くなっていることも把握しておくべきポイントです。
お金・健康・安全・法律といったジャンルから派生してニュース・時事問題、ショッピング、医療、美容、人種・宗教といった内容まで含まれています。
人々の生活に大きく関わる情報をYMYLとして位置付けていることを踏まえると、今後EATが重視される場面は増えてくると考えた方が良さそうです。
■EATを高めるポイント
EATは定量評価ではなく、あくまで指標に過ぎません。
必ずしもシステマティックに判断されるものではないため、ページ作成者はEATを意識した施策を実施しGoogleにわかりやすい形で伝えることが必要不可欠です。
ここではEATを高める具体的な方法について説明します。
専門性を高める方法
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テーマやジャンルを絞る
テーマをなるべく絞り、雑記ではなく特定ジャンルに特化することで、専門性の向上が見込めます。
1つのサイト内で関連性の高いコンテンツを増やし内部リンクを増やす、1ページあたり1キーワードのみ狙って記事作成をする、というのが有効です。
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一次情報を伝える
日々の仕事や学びから得た専門分野の知識をコンテンツとして表現することや、自らユーザーの悩み
をリサーチし解決法を調査することなどは専門性の向上につながります。
世の中にある多くの情報は二次情報三次情報のため、一次情報を伝えることは独自性のあるコンテンツとして高く評価されます。
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体験談、経験にもとづいた話を起用する
実体験や経験をコンテンツに盛り込むことは専門性を高めるうえで大切なポイントです。
実体験や経験はその人固有のものであり、オリジナリティが高いと判断されるためGoogleからの評価は高くなります。
権威性を高める方法
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著者名・運営会社名を開示する
権威性は「ブランディングができているか」を確認する指標ともいえるため、著者名や運営会社名の開示は大前提の条件といえます。
特に著者のプロフィールや実績を充実させ、電話番号の掲載、問い合わせフォームの設置などが効果的です。
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被リンクやサイテーションをもらう
被リンクとは他社サイトに自社のリンクが貼られることを指します。業界で有名なサイトからの被リンク
が増えれば、他者から信頼されている権威性の高いサイトといえます。
またサイテーションとはweb上やSNSで自社サイトやコンテンツが言及されることです。
世間の認知度が上がりブランド力がある証拠として、サイテーションが増えるのは良い傾向です。
信頼性を高める方法
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監修者を設ける
筆者に専門性が足りない場合やユーザーにさらなる信頼感を与えるために、専門家に記事内容の監修を依頼するのは効果的です。
監修者としては国家資格の保持者やわかりやすい実績をあげている人が適任です。
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編集ポリシーを公開する
Webサイトの運営目的や方向性などの編集ポリシーを公開してみましょう。
ユーザーやGoogleにどんな運営元なのかを理解してもらえれば、信頼できるサイトだと評価されやすくなります。
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サイトをSSL対応にする
SSL対応とはWebサイト上のやりとりの暗号化を指します。
常時SSL対応を行えばユーザーはハッキングされる危険が減り、安心できるWebサイトとして認知されるため信頼性が高まります。
■まとめ
いかがでしたか。今回はGoogleが重視するEATの概要や、重要度が高まってきた理由、具体的なEATへの対策について説明しました。
検索エンジンの精度向上により小手先のテクニックに頼ったSEO対策は通用しなくなってきています。ユーザーのために良質なコンテンツを発信するというGoogleの理念を理解し、EATに沿ったコンテンツを作成するのが高く評価されるポイントです。特にYMYL分野でこの傾向は顕著のため、EATへの理解が必須と言えます。
一方でEATはアルゴリズムに組み込まれているわけではないため、具体的な施策をGoogleが理解できる形に落とし込んで実施しなければなりません。
専門性、権威性、信頼性、それぞれの項目で効果的となる施策を1つでも多く取り入れ、ユーザーの満足度を高めるコンテンツづくりを心がけましょう。